学生時代に取り組んだことは?
学生時代は研究室での実験に特に力を入れて取り組みました。植物の遺伝子を扱う研究室に所属し、遺伝子の解析や植物の栽培をしていました。とくに力を入れて取り組んでいたのは、特定の遺伝子の機能を解明するために形質転換植物の作出や、マイクロアレイを用いた解析です。研究室では毎朝9時から輪読会を開催、自分たちが興味を持った文献や世間で話題になった文献を読み非常に勉強になりました。
クレハに入社した"決め手"は?
製造業で素材を扱う“川上”企業を中心に企業研究していたのですが、その中で生分解性樹脂に着目しました。
プラスチック製品なのに土壌中で微生物によって分解するところに興味を覚えたのです。
企業研究を深めるうちに、クレハがポリグリコール酸(PGA)という生分解性樹脂の大量生産を世界で初めて実現したことを知りました。
技術に自信を持つ企業であると感じたことが、入社の決め手になりました。
現在の仕事内容はどんなことですか?
PGAに関する特許出願から権利化、他者特許権対策の業務を受け持っています。特許出願においては、発明の発掘、出願書類の作成・出願指示、出願審査における拒絶対応(各国特許庁の審査官が指摘した特許権登録の拒否に対する反論)、特許権登録後の維持検討などについて、研究所や事業部の方と共同で行っています。また、他者の特許権を侵害しないように他者の特許権の調査・監視も担当しています。
業務を通して成長を感じたことは?
入社して5年間、炭素の研究をしていました。
今の部署に異動してからは、以前の研究分野と異なるため、当初は技術的なこともまったくわからず、特許法など法律的なこともわかりませんでした。
異動して3年目となり、研究者の方や部署の先輩方に教えていただきながら、ようやく周囲の話についていけるようになったところです。
まさに毎日が成長の機会となっていると実感しています。
今後、クレハで実現したいこと、挑戦したいことは?
知的財産権を使ってクレハをより強化したいと考えています。知的財産権は一般に、事業にとって「無くても直ちに影響はない」ものですが、「有ると確実に力になる」と信じています。とくにクレハは独創的な技術を武器に、グローバルに活動を展開していこうとしているので、知的財産権はますます重要になってくると思います。この分野のスペシャリストになれるように、社内外の人脈を広げ、知見を深めていきたいと思います。
あなただけが知るクレハ自慢は?
いわき事業所内の排水路にメダカがいます。スチームが吹き込む場所があるので、メダカは冬でも元気一杯です。いわき事業所に行った時は、メダカがスイスイ泳ぐ姿を見に行くのが楽しみで、いつも癒されています。排水路にメダカがいるのは、水がきれいな証拠です。当社が工場の周辺環境に配慮し、万全の環境対策を取っているからにほかなりません。学生時代から環境保護に興味を持っていたので、これはちょっと自慢できる話かなと思っています。