学生時代に取り組んだことは?
吹奏楽部でクラリネットを吹いていて、学部3年の時にはコンサートマスターと演奏会の実行委員長を担当しました。吹奏楽は約50人の音を合わせるために、全員の息を合わせなければなりません。演奏会で1,000人を超える聴衆の前で美しいハーモニーを奏でることができた時の達成感は素晴らしいものがありました。全体をまとめるために部員からの信頼を得る努力をしましたが、今の仕事でもこの経験が役立っているような気がします。
クレハに入社した"決め手"は?
“ナケレバ、ツクレバ”の精神で研究開発に取り組み、世界初の独自製品を生み出しているところに魅力を感じました。大学院生の時、国立研究開発法人物質・材料研究機構のメンバーに入れていただき、外国人の上司とともに研究していたこともあり、世界に通用する仕事をしたいという気持ちでいました。クレハは若手の意見を積極的に採り入れる風土があり、若い時からやりがいのある仕事ができそうだと感じたことも決め手になりました。
現在の仕事内容はどんなことですか?
プロセス開発研究所では、農薬、炭素材料、高分子材料等、数多くのチームがあり、ラボで生み出された新規開発品や既存製品の改良処方をプラントスケールで製造するための合理的なプロセスの構築を目指しています。私が携わっているのは、高分子材料のPVDF(フッ化ビニリデン樹脂)の製造プロセスの改良です。関連部署の方と議論したり、シミュレーションを用いたりして、プラントスケールでの製造プロセスの構築に取り組んでいます。
業務を通して成長を感じたことは?
プロセスの改良に成功し、プラントでの導入が決まったことです。実はプロセスを確立する目前になって、製造現場の方から、「作業スペースの関係で、このままでは導入できない」との指摘を受け、ピンチを迎えた場面がありました。設計の方、製造現場の方など他部署の方の知恵も借りて問題を解決できたのですが、コミュニケーション不足を反省しました。この失敗を乗り越えたことで、一つ成長できたという実感があります。
今後、クレハで実現したいこと、挑戦したいことは?
短期の目標は自分の携わったプロセスの改良を実際にPVDFの製造現場で機能させ、安定生産・生産増大に寄与することです。また、長期的に挑戦したいことは、自分で提案・検討したプロセスを導入したプラントを立ち上げ、世に新製品を送り出すことです。安全性や生産性を向上させるのはもちろん、高い反応収率や廃棄物の削減を実現させたプロセスを構築し、このプラントの技術は自分たちが確立したと胸を張って言えるようにしたいと思っています。
あなただけが知るクレハ自慢は?
風通しが良いところです。入社1年目でも10年目でも関係なく、自分の意見を自由に言える雰囲気があります。「何を根拠に、どう考えたのか」について話せば、若いという理由だけで聞いてもらえないということはありません。また、雑談を通してコミュニケーションを深めることで、お互いに助け合う関係を築いています。異なるチーム同士でもうまく連携できるのは、仕事以外の場でも気軽に話す関係があるからだと思います。