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装置メーカーB社 製造部

純水製造機の新モデルの開発に、
思わぬ暗雲が…

不純物やダストの問題を解決し、省スペース化にも貢献できた球状活性炭の実力とは

純水製造機の新モデルの開発に、思わぬ暗雲が…不純物やダストの問題を解決し、省スペース化にも貢献できた球状活性炭の実力とは

背景

B社では純水製造装置をメインに製造・販売していた。純水を利用した洗浄機器や切断装置などのメーカーから評判も良く、これらの機器とセット販売され、売上を伸ばしていた。

課題

新モデルの開発に高い障壁が。不純物やダストの問題、省スペース化もこのままでは…

製造部では顧客からの強いニーズを反映して、高性能でありながらコンパクトでメンテナンス頻度が少ない新モデルの開発に乗り出すことにしました。それに伴い、開発プロジェクトが発足し、連日試作を繰り返していました。このモデルは上市時期の関係から短期間での開発を考えていたため、現行モデルをベースとして都度改良を加えていく方向で開発が進んでいました。ところが、ろ過部分の開発で致命的な問題が発生しました。

その時の状況をプロジェクトリーダーのT氏は、次のように語ります。

「いざ性能試験を行うと、初期段階では不純物が混入してしまい、長時間使用すると今度はダストが発生するといったケースが何度もありました。原因は、ろ過に使っていた活性炭でした。コストの関係もありヤシ殻を使っていましたが、これの強度や不純物に問題があったようです。」

T氏らは、活性炭の種類を変えたり、組み合わせを変えるなど、検証を続けました。しかし、充填する活性炭の交換頻度が増えてしまったり、ろ過性能を維持しようとすると装置サイズが大きくなって顧客ニーズを満たす設計ができなかったりと、どれも満足のいく結果が得られませんでした。新製品の開発は頓挫してしまい、T氏は頭を抱えていました。

課題のポイント

  • 新モデル開発の過程で不純物の混入やダストの発生が見られ、調査したところ、ヤシ殻活性炭の強度や活性炭自体の不純物によるものと判明

  • 活性炭の配合や種類を何度も変えて検証したが、活性炭の交換頻度が増えたり、装置サイズが顧客ニーズを満たせなかったりと、開発が頓挫してしまった

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